プロジェクトの概要
10件のプロジェクトが進行中です。プロジェクト名をクリックすると、それぞれの説明がご覧になれます。
ユニット名 | 責任者 | プロジェクト |
学力基礎 調査・分析 |
市川伸一 | A1:基礎学力測定・調査プロジェクト |
市川伸一 | A2:学力向上に関する指導法開発プロジェクト | |
学校機能 分析 |
恒吉僚子 | B1:日本、アメリカ、中国、シンガポールにおける教育観の国際比較研究-ビデオ・インタビューによる考察- |
秋田喜代美 | B2:学力支援のための授業過程及び校内研究の比較研究 | |
代替システム 評価 + 総括 |
小川正人 | C1:自治体教育政策分析 |
苅谷剛彦 | C2:地方からの教育改革:実施過程の分析と代替システムの模索 | |
苅谷剛彦 | C3:グローバルな知識社会における基礎学力形成システムの評価 | |
佐藤 学 | C4:学力問題をめぐる国際比較 | |
小川正人 | C5:義務教育財政システム再構築 | |
川本隆史 | C6:基礎学力の再検討 |
各プロジェクトの内容
A1:基礎学力測定・調査プロジェクト
【メンバー】
市川伸一 南風原朝和 杉澤武俊 犬塚美輪 村山 航
清河幸子 瀬尾美紀子 小林寛子 植阪友理
【研究目的】
「基礎学力」の概念を資料・文献を通して明確化するとともに、その構成要素について測定方法を開発することを目的とする。ただし、このプロジェクトでは、基礎学力という概念全体をカバーするのではなく、とくに算数・数学を例として、「構成要素型学力・学習力アセスメント」(Componential
Assessment, COMPASS) の開発を行う。前年度までに、小学5年生版、中学2年生版がほぼできあがったことを踏まえて、さらに、小学6年生版、中学1年生版を作成し、それらを用いて広範な実態調査を行うことに結びつける。また「指導法開発プロジェクト」が学校支援活動を行うのと連携して、学校現場と密着した測定・評価の改善方法を考える。
A2:学力向上に関する指導法開発プロジェクト
【メンバー】
市川伸一 犬塚美輪 村山 航 清河幸子 瀬尾美紀子 小林寛子 植阪友理
【研究目的】
現在、学校現場においては、学力向上が中心的なテーマになっており、指導法開発を行って、その成果を数量的に示すことが急務とされている。これらは、本センターの全体的なテーマとも重なるところが多く、教育委員会や学校側からもセンターに支援を求められている。この「指導法開発プロジェクト」では、学校に対する支援活動や、地域における教育実践活動を行いながら、学力向上に関する指導法開発に結びつけていく。なお、「測定・調査プロジェクト」の学力・学習力アセスメントに基づく指導法開発を目指している学校や自治体とは、問題意識を共有できれば実践の場として共同研究を行っていく。
B1:日本、アメリカ、中国、シンガポールにおける教育・学力観と学力サポートシステムの国際比較研究
【メンバー】
恒吉僚子 秋田喜代美 村瀬公胤 森いづみ Catherine Lewis, Barbara Finkelstein, Christopher
Bjork, Christine Lee, Kho Ee Moi, Koay Phong Lee, Edmund Lim,
鄭太年 代 玉 藤村宣之、およびシンガポール算数チーム
【研究目的】
今日、子ども達にどのような「学力」をつけ、どのようにそれを育成すべきか、各国において模索がされている。同時に、次世代を担う子ども達にとって目指すべき教育の方向性は、国境を越えてある部分では共通点を持ちながらも、混沌としているのが現状である。本研究では、文化は異なるが、それぞれ国際的に教育が注目されてきた日本、中国、アメリカ、シンガポールの四カ国において、教師がどのように子どもの学習、学力のあり方や教師の役割を理解しているのか、文化を越えて検討している。第一には、四カ国における小学校の授業ビデオ・インタビューを用い、具体的映像を共有しながら、アンケートとインタビューを組み合わせて量的・質的に考察している。第二に、ビデオ・インタビューと関係しながら、算数テストの国際比較を行ない、分析している。第三に、学校外の教育へと視野を広げた、塾のビデオ・インタビューの考察を行なう。第四に、第一の学力・教育観を補足する形で、教材分析、学校観察が行なわれている。
B2:学力支援のための授業過程および校内研究の比較研究
【メンバー】
秋田喜代美 佐藤 学 恒吉僚子 鹿毛雅治 藤村宣之 村瀬公胤 市川洋子
【研究目的】
小中学校において学力形成のために改革を行っている学校での授業過程、授業検討会、学校外部と学校内組織の連携のあり方についての縦断的内容を追うアクションリサーチを行う。その事例の比較検討を通して、新たな授業ならびに学級の学習環境のデザイン、学びを軸にした学校システムのデザイン原理の抽出とモデル化、学校と外部組織との学びを介したネットワークのあり方のモデル化を図る。
C1:自治体教育政策分析
【メンバー】
小川正人 青木栄一 中澤渉 村上祐介 川上泰彦 橋野晶寛
【研究目的】
本プロジェクトはCOE全体の「学力向上システムの再構築」という課題に対して、埼玉県志木市を中心とした事例研究を行い制度改革のオールタナティブを提案することを目的とする。すなわち自治体が国の政策と法制度を前提として、学力向上と教育改革を独自の政策として形成し決定する過程、そしてそれを実現する手段を明らかにする。さらに、このような独自の施策の成果についても分析する。
C2:地方からの教育改革:実施過程の分析と代替システムの模索
【メンバー】
苅谷剛彦 堀健志 清水睦美 諸田裕子 金子真理子 山田哲也 藤田武志 松田洋介
【研究目的】
地方分権化時代の基礎学力形成システムは、いかなるものでありうるか。そして、それはどのようにして再構築されるのか。本プロジェクトは、複数の自治体を事例として教育改革の実施過程を分析することで、この問いに答えようとするものである。
C3:グローバルな知識社会における基礎学カ形成システムの評価
【メンバー】
苅谷剛彦 堀健志 大島真夫 本田由紀 平沢和司 中村高康 佐藤(粒来)香 濱中義隆 香川めい
【研究目的】
現代社会における基礎学力とは何か? それを育成するために、いかなる教育システムが必要か?こうした問いに答えるためには、現行の基礎学力形成システムが現代社会において果たしている機能を評価することが欠かせない。そこで、本プロジェクトは、従来型の基礎学力が個人にとっていかなる意味や価値があるのか、そして結果として社会に対していかなる影響を及ぼすのかという問いを立て、若年者のキャリア形成のプロセスを分析することをつうじて従来型の基礎学力形成システムを評価することを目的とする。
C4:学力問題をめぐる国際比較
【メンバー】
金子元久 佐藤学 濱中淳子
【研究目的】
各国の「学力問題」の実態と学力形成に関わる政策動向を整理し、その比較を行うことで地域ごとの特徴を明らかにすることを目的とする。
C5:義務教育財政システム再構築
【メンバー】
小川正人 土居丈朗 赤井伸郎 金井利之 山中秀幸
【研究目的】
今日、三位一体改革の下で、義務教育国庫負担金の存廃が大きな政治課題になっている。国と自治体における義務教育経費の負担のあり方は、日本の義務教育所学校の経営や学力向上施策の今後の展開にとってきわめて重要な課題である。現在の三位一体改革における義務教育国庫負担金存廃論議の検証を進めながら、義務教育財政システムのあるべき形態を考察すること、その中で、自治体や学校における学力向上の取り組みを支援する少人数学級・授業、教職員配置などの新しい政策展開の可能性を探っていくことを課題としている。
C6:基礎学力の再検討
【メンバー】
川本隆史
【研究目的】
基礎学力の概念を、教育、哲学、社会思想、社会史の観点から検討していくことを目的とする。
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