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からだの形としくみ、からだの理を知り、子ども、女性、中高年、障害児・者、一流スポーツ選手等、それぞれの個の特性に応じて、いかに身体を育むかの教育内容・方法を考え、それぞれが健やかで心豊かな実りある日々を過ごすことのできる社会的対応を実践している。
また、身体観、身体表現、身体と社会・歴史・文化・芸術との関わり等についても研究関心を持っている。
現在の主要な研究テーマは、次の通りである。いずれも「予防と教育」を基本理念としている。
- 高齢者の転倒・骨折・介護予防
寝たきり・要介護の主要な原因の一つである高齢者の転倒・骨折のメカニズムと発生要因、その予防的対応を検討し、科学的知見を基に具体的な教育・普及・啓発活動や社会的対応に結びつけていくという学術的・実践的研究を、保健・医療・福祉・教育・スポーツ等の分野領域の専門家と連携・協力しつつ、推進している。
特に近年は、認知症のある高齢者の転倒・骨折をいかに防ぐかという課題に対して、現場の職員の「気づく力」「見守る目」総じて「リスク感性」を養う教育・啓発方法・内容について検討している。
- 学校における運動器検診の整備・充実
現代の子どもの身体は、二極化しており、運動不足に伴う体力・運動能力低下・運動器機能不全の群と過度なスポーツの実践に伴うスポーツ傷害をきたす群である。両者の実態を探ると共に、全国の学校(約45,000校)で毎春定期的に行われる健康診断では、現在側わん症を主対象とした運動器の検診が実施されているが、これを四肢・骨・関節全般にわたった運動器検診が実施される体制に整備・充実するための学術的・実践的研究を、「運動器の10年」日本委員会、(財)日本学校保健会、日本医師会等と連携・協力して、推進している。
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