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教員・スタッフ紹介

野崎大地教授(身体教育科学)

略歴 研究室ホームページへ
1990年 東京大学工学部卒
1992年 東京大学大学院教育学研究科修士課程修了
1994年 日本学術振興会特別研究員(DC)
1995年 東京大学大学院教育学研究科博士課程修了
1995年 日本学術振興会特別研究員(PD)
1996年 ボストン大学生体医用工学部博士研究員
1998年 国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所研究員
2005年 クイーンズ大学(カナダ)客員研究員
2006年 東京大学大学院教育学研究科助(准)教授
2011年 東京大学大学院教育学研究科教授
2017年 東京大学運動会理事
2024年 東京大学スポーツ先端科学連携機研究機構機構長

研究の概要
我々の身体運動をささえる神経系・筋骨格系は極めて冗長な特徴を有しています。例えば単一の関節を曲げ伸ばしする運動にさえ,膨大な数の脳,脊髄の神経細胞,複数の筋が関与しているのです。動作分析,(誘発)筋電図,脳波,脳磁気刺激,fMRI,ロボットアームをもちいた運動学習パラダイムなどの手法を用いて,このような冗長性のもと,ヒトの精緻な運動がどのように実現され,また獲得されていくのかを明らかにしたいと考えています。

参考ウェブサイト
「不確実な視覚誤差情報に基づき運動指令修正を行う神経活動正規化メカニズム」
「運動学習システムにおける視覚と固有感覚の割り算的情報処理 」
「運動学習中の脳状態に応じて形成される運動記憶 -ヒト運動記憶の人工的操作に成功- 」
「左腕の優越 -両腕動作中にのみ発揮される左腕の秘められた能力- 」
「忘却がもたらす驚くべき効果 -軽微な忘却は、運動指令を最適化することを理論的に証明- 」
「異なる脳活動によって操られる同一の身体運動」
「繰り返し運動の上達には、"時々"目を使うのがコツ! -周期運動に特有な運動誤差情報の脳内処理メカニズムが明らかに-」
「邪魔しあいながら助けあう両腕 -両腕を強調させて動かすためのメカニズムを解明-」
「運動習得は片腕と両腕では大違い -片腕運動と両腕運動では異なった脳内過程が運動学習に用いられることを解明-」

 代表的な研究業績

  • Kobayashi T, Nozaki D. Implicit motor adaptation patterns in a redundant motor task manipulating a stick with both hands. eLife 13:RP96665, 2024.
  • Makino Y, Hayashi T, Nozaki D. Divisively normalized neuronal processing of uncertain visual feedback for visuomotor learning. Communications Biology 6:1286, 2023.
  • Hayashi T, Kato Y, Nozaki D. Divisively normalized integration of multisensory error information develops motor memories specific to vision and proprioception. Journal of Neuroscience 40:1560-1570, 2020.
  • Nozaki D, Yokoi A, Kimura T, Hirashima M, Orban de Xivry J-J. Tagging motor memories with transcranial direct current stimulation allows later artificially-controlled retrieval. eLife e15378, 2016.
  • Takiyama K, Hirashima M, Nozaki D. Prospective errors determine motor learning. Nature Communications 6:5925, 2015.
  • Hirashima M, Nozaki D. Distinct motor plans form and retrieve distinct motor memories for physically identical movements. Current Biology 22:432-436, 2012.
  • Ikegami T, Hirashima M, Osu R, Nozaki D. Intermittent visual feedback can boost motor learning of rhythmic movements: evidence for error feedback beyond cycles. Journal of Neuroscience 32:653-657, 2012.
  • Yokoi A, Hirashima M, Nozaki D. Gain field encoding of the kinematics of both arms in the internal model enables flexible bimanual action. Journal of Neuroscience 31:17058-17068, 2011.
  • Nozaki D, Kurtzer I, Scott SH. Limited transfer of learning between unimanual and bimanual skills within the same limb. Nature Neuroscience 9: 1364-1366, 2006.

 研究費

  • R5-R6 文部科学省科学研究費 挑戦的研究(萌芽)「大規模データ計測に基づいた革新的なスポーツ動作の評価・指導システムの構築」
  • R3-R6 文部科学省科学研究費 基盤研究(A)「多自由度身体運動の制御・学習過程の解明」
  • H29-R2 文部科学省科学研究費 基盤研究(A)「背景脳状態が運動記憶形成・想起・維持過程に及ぼす影響」
  • H26-H28 文部科学省科学研究費 基盤研究(A)「身体運動の脳内表象と運動記憶との関連」
  • H26-H27 文部科学省科学研究費 挑戦的萌芽研究「新型経頭蓋磁気刺激システムを用いた大脳皮質近接領域相互作用の研究」
  • H22-H25 最先端・次世代研究開発支援プログラム「身体運動適応性の原理理解に基づいた運動スキル・調節能の評価法と訓練方略の開発」
  • H20-H24 文部科学省科学研究費 若手研究(S)「両腕協調運動の制御・学習を支える脳内過程」