比較教育社会学コースに所属します。比較教育システム論・教育社会学の研究室です。

高校入試制度と学校生活に関する調査

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研究目的

今日の社会においては「人が人を選ぶ」様々な局面が存在します。そうした「選抜」の局面の中でも、その人の人生にとって様々な社会的活動のチャンスを制約してしまうような大きな局面がいくつかあります。入試制度は、教育システムにおけるそうしたチャンスの分岐を生み出すものとして、学術的にも注目されてきました。日本においては、そうした選抜は主として高校入学段階と大学入学段階に集中的にみられてきたものですが、昨今の高大接続改革(高校と大学の接続を高校教育、大学入試、大学教育一体となって改革しようとするもの)に見られるように、大学入試は社会的にも注目度が高く、研究が相対的に多かったのも事実です。一方で、高校入試については、きわめて多くの中学生が巻き込まれる一大イベントでありながら、十分な研究蓄積がない状況でした。

そこで、本研究では、社会の選抜システムの一つとして社会学的に高校入学者選抜をとらえ、この選抜システムがもたらす教育的・社会的な影響を、調査研究によって仔細に明らかにすることを目的としています。その際に、高校入学者選抜制度が都道府県ごとに異なっていることを踏まえ、複数の都県を調査対象に加えて比較をすることで、より蓋然性の高い知見に到達することを目指します。また、選抜システムのなかでも社会的注目度も高い内申書(調査書)に注目し、研究を進めています。

●研究資金

日本学術振興会科学研究費(基盤研究(B):課題番号1 9 H 0 1 6 3 8)を中心的研究資金として使用していますが、そのほかに

日本学術振興会科学研究費(基盤研究(A):課題番号:22H00069)の一部、および2022年度第一生命財団研究委託事業(地域社会分野)の委託研究助成も受けています。

研究メンバー

東京大学大学院教育学研究科 教授   中村高康

東京大学社会科学研究所   准教授     藤原翔

東京大学大学院教育学研究科 博士課程 田垣内義浩

東京大学大学院教育学研究科 修士課程 伊藤美遥

東京大学大学院教育学研究科 修士課程 山口ゆり乃

研究成果

第一生命財団研究助成報告書が刊行されました(第一生命財団の許可を得て掲載しています)。

第一生命財団研究助成報告書最終版