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FTSPEC.EXE

 

Usage: ftspec [option] <infile >outfile

          Option:   /SL:n
                    /IS:fi or /TS:ft
                    /BT:n
                    /SP:n
                    /LT
                    /CG:n
                    /WB or /WH
                    /FA:n
                    /RF or /RT
                    /SF
                    /SV
                    /HE

FTSPEC/EXEは、Cooley-TukeyのFFTアルゴリズムを用いて、自己スペクトル密度とクロススペクトル密度(それぞれASD、CSD)、自己相関関数と相互相関関数(ACF、CCF)を計算します。

入力ファイルの形式は、gifの出力ファイルと類似のフォーマットを用いますgif

<infile>

          Ndata = ##########
          Xmean = ####.#####  (Ymean = ####.#####)
          Xs.d. = ####.#####  (Ys.d. = ####.#####)
                Time           X           (Y)
          ####.#####  ####.#####  (####.#####)
          ####.#####  ####.#####  (####.#####)
                        .....

出力ファイルの形式は、使用したオプションにより異なります。

</RF オプション使用時のoutfile>

          Ndata = ##########
          Xmean = ####.#####  Ymean = ####.#####
          Xs.d. = ####.#####  Ys.d. = ####.#####
              Freq      Sxx      Syy    |Sxy|    Phase   (*)Coh
          ###.#### ###.#### ###.#### ###.#### ###.#### ###.####
          ###.#### ###.#### ###.#### ###.#### ###.#### ###.####
                                  ......

Freqは周波数(Hz)、Sxxは変数Xの自己スペクトル密度、Syyは変数Yの自己スペクトル密度、|Sxy|は変数X、Y間のクロススペクトル密度のベクトルの長さ、Phaseは変数X、Yの位相差、CohはX、Y間の2乗コヒーレンスを表します。ただし/CGオプションを使用した場合には、|Sxy|の代わりに変数Xの粗視化スペクトル(CGSxx)が書き込まれます。

</RT オプション使用時のoutfile>

          Ndata = ##########
          Xmean = ####.#####  Ymean = ####.#####
          Xs.d. = ####.#####  Ys.d. = ####.#####
               Lag       Cxx       Cyy       Cxy       Cyx
          ###.####  ###.####  ###.####  ###.####  ###.####
          ###.####  ###.####  ###.####  ###.####  ###.####
                               ......

Lagは相関関数におけるラグ(秒)、Cxxは変数Xの自己相関関数、Cyyは変数Yの自己相関関数、Cxyは変数XからYへの相互相関関数をあらわします。/CGオプションが指定された場合には、/RTオプションは機能しません。

オプションの機能とデフォルト値は、

/SL:n
gifを参照して下さい。

/IS:fi or /TS:ft
gifを参照して下さい。

/BT:n
FFTのビット数を指定します。デフォルトでは、FFTを行うデータ長として、読み込んだデータ長の90%以内でもっとも大きい2のべき乗のデータ点がFFTの対象となります。

/SP:n
データを分割して作るサブセットの数を指定します。この操作は、推定されるスペクトルの変動係数(CV)を減少させるために行われます(/FAオプションも参照して下さい)。デフォルトでは、/CGオプションが指定されていなければ、n=3、/CGオプションが指定されていればn=10。

/LT
低周波域のスペクトルに大きな影響を与えるリニアトレンドを、入力データから除去します。この操作はFILTER.EXEでも行えます。デフォルトでは指定されません。
/CG:n
通常のスペクトル解析に加え、粗視化スペクトル解析(CGSA)[1,2]を行います。注)/CGオプションを指定すると、Syy、Gain、Phase、Cohに代わって、変数Xの粗視化スペクトルと、それに関連した変数が出力されます。nはCGSAを行う列の番号を指定します。nを2(デフォルト)以外に指定すると、その列番号に相当するデータ列のCGSAが行われます。もし変数YのCGSAを行いたいのであれば、n=3と指定します。(/ISオプションが指定されていれば、時間のデータは第2列のデータ列から読みとられます。)FTSPEC.EXEは、FILTER.EXEの出力ファイルを入力ファイルに想定しています。したがって、nを2、3以外に指定すると正しく動作しません。デフォルトでは指定されていません。

/WB or /WH
これらのオプションでは、ウィンドウの種類を指定できます。/WBオプションではBinghamのコサイン型ウィンドウが、/WHではHanningのウィンドウが選択されます。デフォルトは/WBです。

/FA:n
このオプションは/SPオプションとともに、推定されたスペクトルの変動係数を少なくするために用いられます。nは周波数域でのスペクトル平均化の次数(スペクトル・ウィンドウ)を表しています。/SPオプションと/FAオプションを併用すると、推定されたスペクトルの変動係数CV(%)は、

displaymath452

に減少します。デフォルト値はn=1です。

/RF or /RT
このオプションは、出力形式を指定する際に用いられます。/RFオプションは周波数領域から分析した結果を、/RTオプションは時間領域から分析した結果を出力します。デフォルトは/RF。

/SF
gifを参照して下さい。

/SV
gifを参照して下さい。

/HE
gifを参照して下さい。



ICHIRO HIDAKA
1997年12月04日 (木) 04時04分01秒 JST