第2回公開講座

(2006年11月26日)

心理教育相談室の教育・啓発活動の一環として、2006年11月26日(日)の午後に、3時間にわたって第2回心理教育相談室公開講座「子どものSOSにこたえるために―家族と学校が手を結ぶ―」が開催された。この全体テーマは、近年注目されている子どもの不登校やいじめ等の問題に対して、家族と学校が連携して問題解決にあたるための手がかりを探るために設定されたものである。

講師としてはまず、学校側の視点を代表するかたちで、文京区教育委員会教育推進部指導室長(当時)の、山田修司氏に「学校現場から見えてくること」というタイトルでお話しを伺った。ついで、家族側の視点を考えていくために、跡見学園女子大学教授の平木典子氏に「家族心理学から見えてくること」というタイトルでお話しを伺った。

当日のプログラムでは、お二人の講演を受けて、心理教育相談室スタッフである亀口憲治と田中千穂子の方からコメントがあり、その後、お二人の講演者にスタッフの中釜洋子を交えて「家族と学校をつなぐために」というテーマのシンポジウムが行われた。

当日は、新聞・テレビ等の報道関係者も顔をみせるなか、定員120名を上回る聴衆が集まって熱心に講演を聴いたほか、質疑応答の時間にも活発な質問や意見が交わされた。背景には、直前にいじめ自殺が連続して起こったことや、いじめ自殺を予告する手紙が文部科学省に届けられたことなどがあると思われる。本講座は必ずしもこうした出来事を受けて企画されたものではなかったが、登壇者の方々はそれらの出来事に何度か言及しながら議論を進めて下さっている。