解析T

 T.中学校の数学の復習
1.文字や記号を用いて数量的な関係を表わすこと。
2.正の数・負の数を用いること。
3.解析Tの学習に必要な三角形の合同・相似の条件,三平方の定理,三角比等の幾何学的事項をまとめこと。

U.比例および一次の関係を用いること
1.一次の比例(y=ax)
 a.日常生活や科学の研究に現れてくる比例の関係を見いだし,式やグラフに表わすこと。
 b.比例関係を表わす式や,グラフの共通な性質や,式の係数とグラフの形との関係を見いだし,これを用いること。
2.一次の関係
 a.日常生活や科学の研究に現れてくる一次の関係を見いだし,式やグラフに表わすこと。
 b.一次の関係を表わす式や,グラブの共通な性質や,式の係数とグラフの形との関係を見いだし,これを用いること。
 c.一次の関係と比例の関係との異同を明らかにすること。
3.一次方程式・一次不等式
 a.具体的な場合について,問題に示された条件を方程式や不等式の形に表わすこと。
 b.一次方程式・一次不等式の意味を明らかにし,その一般的な解法の原理を見いだして,これを用いて手ぎわよく方程式・不等式を解くこと。

V.函数の概念を用いること
1.一般の比例関係
 a.日常生活,科学の研究,図形についての数量関係に現れてくる公式について,一般的な比例関係(反比例,2乗に比例,2乗に反比例,平方根に比例など)を見いだし,その式やグラフの特徴を理解すること。
 b.上の場合における一次の比例関係との異同を明らかにすること。
 c.変数(独立・従属),函数関係,変域の概念を一般化すること。および式を用いることによって変数や変数の関係のしかたが的確に表わされることを明らかにすること。
2.二つ以上の独立変数をもつ函数関係
 a.日常生活,科学の研究,図形についての数量関係に現れてくる公式について,二つ以上の独立変数をもつ比例の関係を見いだしたり,これを用いたりすること。
 b.簡単な公式について,そのうちのひとつの従属変数について,方程式の考えを用いて,公式を変換すること。
3.二次式で表わされる函数関係
 a.二次式で表わされるような函数関係を具体的な場面に見いだすこと。
 b.二次式のグラフの形を研究すること。および,グラフを用いて問題を解決すること。
 c.二次式の変化を一次式や比例の変化と比較して,その特徴を知ること。
 d.グラフを利用して,二次方程式や二次の不等式で表わされる問題を解決すること。および,グラフがいろいろな問題の解決に有用であることを明らかにすること。
4.周期的な函数関係
 a.日常生活や科学の研究に現れてくる周期的な函数関係を見いだし,これをグラフに表わすこと。
 b.角を一般角にまで拡張し,鋭角での三角比についての関係がそのまま保たれるように,一般角の三角函数をつくること。
 c.三角函数の周期的な性質や,その他の簡単な性質を研究すること。

W.数や式についての計算をすること
1.数の計算の基本的法則
 a.具体的な整数の計算をとおして,その計算がどんな基本的法則をもとにしているかを明らかにすること。
 b.基本的法則をうまく用いた能率的な数計算のくふうをすること。
 c.平方根数の計算についての基本的な関係を明らかにすること。および,これを用いること。
2.式の四則の意味,およびその基本的法則
 a.具体的な場合について,数と式とを対比して式の計算の基本的法則が数と同じであることを明らかにすること。
 b.基本的法則を用いて式を簡単にすること。
 c.整式についての四則計算の方法を,十進数の計算と対比して,数と同じように簡潔にできるようにくふうし,これを用いること。
 d.整数についての最大公約数・最小公倍数の意味を復習し,これと比べて,整式についての最大公約数・最小公倍数の意味を明らかにすること。およびこれを用いること。
 e.簡単な分数式の四則や簡約をすること。
3.基本的な整式の積の公式
 a.因数分解の意味を明らかにすること。および簡単な場合
 (a2−b2,二次三項式,a3±b3の公式を適用する程度)についての因数分解をすること。
 b.因数分解によって整式の最大公約数・最小公倍数を求めること。

X.連立一次方程式を用いること
1.文章で表わされた条件を式に書くこと。
 a.一つの文字を使って具体的な条件を式に書くこと。
 b.やや複維な一元一次方程式や不等式を解くこと。
 c.具体的な問題について,二つ以上の文字を使って条件を簡潔な式に書くこと。
2.連立一次方程式
 a.二元一次方程式で示された関係をグラフに表わすこと。
 b.連立方程式の意味,および二つの未知数を用いる場合とひとつしか用いない場合とを比較したときの,連立方程式の有用性を明らかにすること。
 c.未知数を消去することの意味およびその方法を明らかにすること。およびこれによって方程式を解くこと。
3.方程式・不等式を用いて問題を解くこと。
 a.具体的な問題について,その条件を分析して,方程式・不等式にのせること。
 b.連立二元一次方程式を用いて問題を解くこと。

Y.二次式や分数式を用いること
1.二次函数および式の変形
 a.具体的な問題について二次式を平方完成の形にし,式の値の変化を見やすくして研究すること。
 b.一般の二次式のグラフの形と式の係数との間の関係を明らかにすること。
 c.二次式で表わされる函数関係を用いて,最大・最小に関する具体的な問題を解決すること。
2.二次方程式
 a.二次方程式を式の変形(平方完成・因数分解)や根の公式を用いて解くこと。
 b.二次方程式を用いて,具体的な問題を解決すること。
 c.二次不等式の解と二次方程式の根との間の関係を明らかにし,これによって二次不等式をできるだけ簡潔に解くこと。
 d.方程式の根を利用して,式を因数分解すること。
 e.二次方程式の根と係数の関係や判別式を利用すること,およびそのよさを明らかにすること。
3.等式・不等式の基本的性質
 a.これまでの具体的な方程式の解法の方針をまとめること,および方程式の同値関係を明らかにすること。
 b.二次方程式に簡単に帰着できる分数方程式・無理方程式を解くこと。およびそのときに根の検討が必要であることを理解すること。
 c.基本的な不等式,および不等式の同値関係を研究すること。
 d.比例式の性質を明らかにし,これを用いること。
4.数の概念を拡張する原理
 a.有理数・実数・複素数というように,同じ原理に基いて数の概念が拡張されていることを明らかにすること。
 b.複素数も実数と同じように四則計算ができることを理解すること。

Z.図形を式を用いて研究すること
1.図形に関する問題を方程式を用いて解くこと。
 a.三角形の相似の条件や,三平方の定理を用いて,図形に関する問題を解くこと。
 b.三角形の内角の和が180゜であることを知り,これを用いること。
2.座標を用いて図形を表わすこと。
 a.座標によって,二点間の距離や,二点を結ぶ線分を定比に分つ点を求めること。
 b.二元一次方程式の一般の形と直線の位置との間の関係を明らかにすること。
 c.円・楕円・双曲線・放物線の標準型の方程式を理解すること,および方程式の係数と図形の形との関係を研究し,その概形を知ること。
 d.二次と一次との連立方程式を解くこと。およびこれを用いて問題を解決すること。

[.数計算を能率よくすること
1.指数の拡張,および対数の意味
 a.具体的な数の計算をもとにして,指数の規約が指数法則をいつもなりたたせるように決めてあることを理解する。
 b.指数法則を用いて,計算を能率的にするようにくふうすること。
 c.対数の意味と対数計算の原理を明らかにすること。およびその有用なことを知ること。
2.対数計算
 a.常用対数表の用い方を理解すること。および,10を底にとることが便利であることを明らかにすること。
 b.対数を用いて,日常生活や科学の研究に必要な諸計算を能率的にすること。
 c.計算尺の原理を明らかにし,その使い方に慣れること。
3.計算図表その他のくふう。
 a.対数目盛を用いた方眼紙によって,函数関係を単純化して表わすこと。
 b.簡単な計算図表について,その原理や使用法を明らかにすること。



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