ギムナジウムの事例@ ベルクギムナジウム(ハインハイム、バーデンヴュルテンブルク州)
1979年に建設された新しいタイプのギムナジウムで、バーデンヴュルテンブルク州のモデル校の一つとなっている。
学校名からも窺えるように、理論学習のみならず手作業を伴う実習を通じて、生徒の自主性と全人的な育成を図るという教育目標を掲げており、通常の普通科目のほかに、8学年からは技術、自然科学、芸術の三つのコース(授業の単位)が用意されている。
建物は、新設された総合制の学校に多く見られる奥行きの深い平面を持ち、組み立て式の間仕切りによって空間利用の融通性と可変性をもたらしている。この他、この学校の特筆すべき施設・設備として、市の図書館の分館として位置づけられ地域の人々も利用できる充実した図書室(16,000冊の蔵書)、視聴覚機器がそろいう生徒の自習にも適したメディアセンター、蝶理された温かい食事が提供される食堂(ドイツの大部分の学校は半日学校であり食堂を持たない)が挙げられる。これらの施設面の充実は科目選択の保障、空き時間における自主的な学習の保障という意味を持っている。

平面図
出所 : ニュー・スクール計画 −教育方法等の多様化と学校施設−
