心拍数の情報論 〜フィールドの生理学へ向けて〜

山本 義春 gif

October 10, 1999

心拍数の測定論

心拍数とは単位時間あたりの心臓の拍動回数であり,これは恐らく,最も 簡単に取得できる生体情報である.高度化された近年の生体計測技術とは 対照的に,まさに「誰でも,どこでも,いつでも」取得できる.そしてこ のことは,病院とか実験室を離れて生体計測をパーベーシブ化しようとの 近年の趨勢,すなわちウェアラブル生体情報モニタを考えるとき,まさに その出発点となろう.

さらにつけ加えるなら,心拍数は周波数情報である.当たり前に聞こえる かも知れないが,これは生体情報の長期あるいは遠隔モニタリングを行う 上で,非常に重要な特徴である.周波数情報であるということは,極論すれ ば較正にあまり気を遣わなくてよいということであり,それゆえ, 例えば血圧や体温の測定に際して特に問題となる信号のドリフト・劣化に 対して,比較的ロバストである.同様な周波数情報として,単位時間あたり の呼吸数や体動回数などが挙げられる.「ドキドキ(心拍数),ゼイゼイ(呼吸数), ソワソワ(体動回数)」という事態が,生体にとって何らかの重要な意味合い を持っていることは,直感的に理解できるだろう.

以下,この小論では,ヒトの心拍数を規定している生理学的要因について (厳密さを犠牲に)平易に解説し(2章),さらには心拍数時系列から算出される 様々な時系列統計量により生理学的・病理学的状態に関する情報を得よう との目的で行われている基礎研究を紹介する(3章).最後に,パーベーシブ化 された心拍数モニタリングが今後の生理学研究に与えるであろうインパクト について,多少楽観的に触れたい(4章).

心拍変動の生理学

自動車に喩えるなら,心拍数は速度計にあたる.アクセルにあたるのが, 延髄の心臓血管中枢より心臓のペースメーカー細胞に神経支配を送って いる交感神経系であり,ブレーキにあたるのが,副交感神経系(迷走神経) である(Fig. 1).この他に,ある種のホルモンとか体温の変化が心拍数を 上下させることが知られているが,にもかかわらず神経性要因は強力で あり,それは例えば,心臓移植などにより心臓への神経支配を遮断すると 心拍数がほとんど変化しなくなること[1]からも伺える. 自動車と異なり,この場合心拍数はゼロになってしまうわけではなく, ペースメーカーである洞房結節細胞の固有発火周波数で,心拍動自体は継続 する.このときの一定周波数のことを固有心拍数(intrinsic heart rate) と呼ぶ.このような平均心拍数に対して,交感・副交感神経系の働きにより 上下する変動成分は,特に心拍変動(heart rate variability)と呼ばれる.

figure33

自動車の場合と同様に,アクセル(交感神経系)およびブレーキ(副交感 神経系)の操作主体は,脳である.それは,肺・血管といった生命維持に とって重要な末梢臓器からの信号や,行動・情動といった高次脳活動に 付随する司令を統合し,状況に応じて血圧や組織酸素化を,交感・副交感 神経系を介して調節している(Fig. 1).車の調子(末梢因子)や目的地までの 時間(中枢因子)に応じて,アクセルとブレーキを調節している様子を想起 するとよいだろう.

今仮に,自動車の瞬時速度の変動を連続モニタリングしたならば, 車の調子からドライバーの性格まで分かってしまうかも知れない.「心拍 変動の情報論」と題してここで取り扱うのは,実はこのような試み なのである(次章).心拍数というと,心臓や循環系の研究ツールの ように一般的に考えられているが(そしてそれは真なのだが),このように 考えると,心拍変動は,脳研究のツールとしても案外有用なことが分かる.

心拍変動の情報論

心拍変動のモニタリング

冒頭で「誰でも,どこでも,いつでも」と述べたこととは多少矛盾する が,心拍変動の情報論を本格的にやろうとした場合,理想的 には一拍毎の瞬時心拍変動を測定してやった方が,以下に述べる知見との 関連からも都合が良い.このために筆者らが用いている計測システムは, ウェアラブル心拍変動モニタの原型ともいえる,半導体メモリを用いた 生体信号モニタリング装置(Long-term Ambulatory Monitoring Device; LAMD)である[2].

LAMDは,縦120mm×横65mm×幅22mm(重量200g)と小型・軽量なモニタで,通常の 心電計と同様に被検者の胸部に電極を装着することにより,心電図RR間隔 (RRI)すなわち心拍動間隔を精度4msで連続記録することができる.また,内蔵の加速度 センサによりX軸(前後方向),Y軸(鉛直方向)の体動を8秒毎に記録可能である. 心電図,体動の各ユニットで記録された結果は,内蔵されている半導体メモリ (8MB)に記録される.データ記憶容量は約3か月分であり,この間,数回の アルカリ電池交換で連続的に測定を行うことができる.

心拍変動の周波数成分

Fig. 2に,LAMDで測定した約一週間分の心拍変動時系列を示す(inset). RRIが大きくなっているところが夜間のデータであり, 睡眠中にはRRIが大きい,すなわちその逆数である心拍数が低いことが 分かる.逆に日中はRRIが小さく,心拍変動は明瞭な概日リズムを示すこと が見て取れる.このような概日リズム成分の他にも,心拍変動には 随分と不規則な変動があり,全体的にみると極めて`noisy'に見える. このような一見不規則な変動の大きさは,この被検者の場合100msのオーダーに 及ぶ.一方でLAMDでRRIを読み取るときの誤差はせいぜい10ms以内であり, 心拍変動が如何に`noisy'に見えようとも,その大半は測定誤差によるものでは ない.だとすれば,それは一体何だろうか?

figure45

そこで,パワースペクトルを求めることにより,この時系列の周波数構造を 調べてみる(Fig. 2).欧米の心臓病学会の(暫定的)分類基準[3]に 従って,心拍変動を,high- (HF;>0.15 Hz),low- (LF; 0.04-0.15 Hz), very low- (VLF; 0.0033-0.04 Hz),およびultra low-ferquency (ULF; <0.0033 Hz, 実際には24時間の心拍変動より計算されるので, 周期12時間以内のもの)成分に分類し,それぞれについて,その成因をみて いくことにする.

HFおよびLF成分

HFおよびLF成分は,数分程度の心拍変動時系列から算出できるということも あり,実験室向きであるといえる.それゆえ,その成因についても,最も よく理解されている.詳細は総説[4, 5]に任せるが,簡単に いえば,HF成分が呼吸入力による副交感神経系のバックグランド活動の変調 を表すのに対し,LF成分は,血圧のフィードバック調節にともなう 交感・副交感神経系活動の変調によるものであるとされる.Fig. 2を見ると, HFおよびLF帯域にはピーク状のスペクトルが観察されるが(後者については かなり曖昧である),これらが,それぞれ呼吸および血圧の変動による 変調分である.逆に,これらのピークの大きさを評価することにより, 交感・副交感神経系の活動を心拍変動から推定しようとの試みもなされて いる[4, 5].

強調すべきは,交感・副交感神経系は,そのダイナミック・レンジが異なる ということである.Fig. 1に示される通り,心拍変動に影響を与える要因は 多岐にわたるのだが,これらを空間的に分解することは,実は困難である. しかしながら,各要因は,その作動周波数レンジが異なる場合が多く,時間的に 分解することはある程度可能である.心拍変動を情報論的に眺める際の 出発点は,ここにある.HFおよびLF成分についていえば,両者によって呼吸 および血圧の影響が分離できるのみでなく,ブレーキである副交感神経活動は ダイナミック・レンジが高いが,アクセルである交感神経活動はより緩徐な ダイナミクスを持つということが分かる.したがって,心拍変動に速波が 含まれている(HF成分が大きい)ということは,自動車の場合でいえば, こまめにブレーキが踏まれているために瞬時速度の高周波変動が大きいと いうことに相当する.随分と慎重なドライバーであるともいえる.心拍変動の場合, このような「慎重さ」(HF成分)は,加齢[6]や様々な 疾病[5]により失われることが報告されている.

VLFおよびULF成分

これらの周波数帯域における心拍変動の成因については,実はあまりよく 分かっていない.ただし,この帯域のパワーが低いほど心筋梗塞罹患後 の患者の生存率が低くなること[7, 8]や,また,その(時間−) 周波数構造が健常者と心疾患患者で異なること[9, 10, 11]など の報告も影響してか,近年,注目を浴びているのも事実である.

Fig. 2をみると,VLFおよびULF帯域には,もはや特徴的なピークは認められず, RRIスペクトルの両対数表示は,全体としては「対数パワーが対数周波数に 反比例する」あるいは「周波数構造がべき型にスケールされている」という, いわゆる1/fゆらぎのスペクトルをもつ[12].大局的にみれば, スケーリング関係は,少なくともLF帯域まで保たれているといってもよい だろう.周波数構造がスケールされているということは,換言すれば, 観測時間長によらずそのスペクトルが相似形になるということであり, この意味でフラクタル的[13]であるともいわれる.

VLFおよびULF帯域における心拍変動の解析は,単にRRIを沢山集めなければ ならないという技術的な問題の他に,Fig. 1にもみられるとおり,活動−休息や 睡眠−覚醒といった行動のリズム,内因性の概日リズムなどの要素が入り込む というような基本的難点を抱えている.事実,10〜15分程度の心拍変動から VLFおよびLF帯域におけるフラクタル成分の挙動を調べると[14], 活動[15],睡眠[16],さらには精神作業[17]にともない, その性質が変化することが分かる.実際の長期データ,すなわちULF帯域では, これらの要因が時間的にもある程度構造化して出現すると 考えられる[2].最近では,このような構造化の様相を, 一様なスケーリング則によるのではなく,マルチ・フラクタルの観点から 解析しようとの研究もなされるようになってきた[11].

赤外部,紫外部(?)

これ以上長い周期を持つ心拍変動は,いわゆる心拍概日リズム(Heart Rate Circadian Rhythm; HRCR)として知られているもので,従来の24時間心電計 (ホルター心電計)を用いた研究[3]の周波数成分からすれば,赤外 部にあたるものである.この成分は,一般に単純な周期性を持っていると考えられ ているが,あながちそうでもないことを以下に示す.

Fig. 3Aは,Fig. 1のinsetと同じLAMDの記録より,600拍毎に平均体動, 平均心拍数,およびHF成分を求めたものである[2]. 夜間に心拍数が低下し, HF成分が上昇(副交感神経活動が亢進),起床にともない体動が上昇する 様子が示され,典型的なHRCRがみられる.Fig. 2では,これが対数 周波数-5Hz近辺のピークとなって観察されている.ただし,これは規則的な 生活を送っていた被検者に限ったことであり,例えば測定期間中に 非常に不規則な生活を送っていた被検者の記録例をみると(Fig. 3B), 明らかに心拍数と体動のリズムに乖離がみられ,結果としてHRCRも それほど明瞭ではなくなっている.ちなみにこの被検者(学生)は,測定開始 第2日目のほとんどを家でゴロゴロしており,第3日目以降も,昼寝をしたり 夜更かしをしたりと,昨今の(?)大学生にありがちな生活者であった.

figure73

Fig. 1にもみられる通り,心拍数は,固有の概日リズム(HRCR)に加えて, 活動(体動)によっても影響される.したがって,純粋なHRCRを抽出しようと すれば,活動の影響(masking効果などとも呼ばれる)を取り除いてやる 必要がある.Fig. 3Cおよび3Dは,独立成分解析[18, 19]と 呼ばれる多次元信号解析手法を用いて,HRCRおよび体動リズムを,masking効果の 大きさに関する事前情報なしに,互いに独立になるよう分離評価した結果 である.これをみると,規則的な生活を送る被検者では,両者がほぼ 同調しているものの(Fig. 3C),不規則生活者では,それらが乖離している 様子が示される(Fig. 3D).このようなHRCRと行動リズムとの乖離,あるいは 分離前のHRCRの波形異常は,いわゆる「昼夜逆転」と密接に関連しているのだ が,同様な徴候が,ある種の鬱病[20]や慢性疲労症候群[21]にも 観察されることは興味深い.

一方で,大勢の人の前にでたり,おそろしい人の前にいるときなど,心臓が ドキドキするのは,誰もが経験的に知っている.このような情動性の心拍数の 上昇は,いわゆる心理的ストレスと関係している.その特徴はといえば, それが一過性であり,これまで述べてきたような心拍変動の周期性成分の 枠組みでは扱うことができないということである.このようなストレス応答は, 行動や概日リズム,さらには心拍数の末梢性変調要因(Fig. 1)とも (恐らくは)独立であろうと予想されるので,時間遅れを考慮した独立成分解析, すなわちBlind Source Deconvolution[18]などの手法でうまく 抽出できるのではないかと,筆者らは考えている.

フィールドの生理学へ向けて

別の総説[22]で多少詳しく触れたことではあるが,本年(1999年)4月の アメリカ生理学会大会(Washington, D.C.)において,``Remote monitoring of physiological function''というオーガナイズド・セッションが開催された. 主催は比較生理学分科会,内容は,概ね次のようなものであった[23].

すなわち,過去1世紀に蓄積された野生動物の生理学に関する重要な知見は, これらの動物を実験室に連れ出し(連れ込み),いわば特殊な状況下で得られたもので あった.これに対して,近年の情報端末技術の進歩により,これらの動物を, 自然のままで遠隔モニタリングできる技術[24]が発展し,その結果, 少なくとも実験室で得られた知見のある部分に関しては,自然界 におけるこれらの動物の生理応答に外延できるものではないことも明らかに なった.生体情報のモニタリング技術は,実験室における計測技術に比べれば, 未だ不十分といわざるを得ないが,それでもなお,これは進歩であるといえる.

ある時はGPSを利用し,潜水のみでなく飛行さえ行う水鳥を追跡したり, 荒波にもまれるクルーザーからイルカに取り付けられた発信機の電波を 追いかけたり,北極海の氷上で穴掘りをしてアザラシが潜ってくれるのを じっと待っていたりと,実験室とはかけ離れた過酷な条件下で得られたデータ が進歩を演出したということである.実験的研究が隆盛の生理学であるが, 自然の理解のためにはこのような「フィールド・ワーク」が依然として有効 であることを物語っているようにも思える.

ところで我々は,自分たち(すなわちヒト)の生理(生態)についてどれほど のことを知っているだろうか? 例えば,「一日にどのくらいカロリーを使って いますか?」,「寝付きは良いほうですか?」,「普段どの位ストレスを感じて いますか?」,といった日常生活の質に関する問いに対して,客観的な解答が 得られることは,依然として稀なように思える.これは,現在臨床医学で 用いられている多くの生体モニタリング機器が,読んで字のごとくbed side での使用を前提としたデザインとなっていることも大きな要因である. 検査・診断は原則として院内(clinic)で行われることになっており,大多数の 人間が多くの時間を過ごす日常生活中の患者の状態に関しては,案外無頓着なの である.

心拍変動モニタリングのパーベーシブ化によって全てが解決するとは 思わないが,それでもなお,生体リズム障害・睡眠障害(例えばある種の鬱病, 睡眠相後退症候群,慢性疲労症候群),心臓突然死と関連した自律神経活動 (心拍変動のVLFおよびULF成分の異常,情動頻脈など),運動不足に起因する 生活習慣病の危険度など,院内検査のみからでは得られない情報が取得可能で あることを,本論ではみてきた.

問題は,心拍変動による生体の状態把握が,従来の医学的診断の枠組みに 入らないという点に存在するのかも知れない.例えば,心臓突然死に関する 重要な情報はあくまでも心電図波形に依るとする見解は,これからも主流で あろうし,生体概日リズムの``gold standard''は,HRCRではなく 深部体温リズムである,という声も聞こえて来そうである(直腸温プローブを 装着した「日常生活」というのはあまり考えたくないが....).そしてこれら がそれなりに正しいことは,筆者でさえ知っている.しかしながら, 近代医学・生理学の発展の過程で,新たなモニタリング機器の開発が診断法の確立に つながったとの例も枚挙に暇なく,その意味でも心拍変動のウェアラブル計測 機器の開発が期待されるのである.要するに,取ってみなければ(今後の 展開についても)何ともいえないということだ.筆者の所属研究科内での 専門分野は「教育生理学」となっており,その第一歩として, このような 「フィールドの生理学」を個人的にも考えたてみたい,ということである.

謝辞

本研究の遂行にあたりご協力いただいた,青柳直子,大橋恭子,東郷史治 (東京大学大学院教育学研究科),星川佳広(浜松ホトニクス)の各氏に 謝意を表します.本研究の一部は,文部省科学研究費補助金基盤研究B (課題番号10480005, 1998年; 国11694135, 1999年),宇宙環境利用に関する 公募地上研究(財団法人日本宇宙フォーラム; 1997年)の助成により行われた.

(マイクロメカトロニクス, 印刷中, より)

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心拍数の情報論 〜フィールドの生理学へ向けて〜

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Yoshiharu Yamamoto
1999年10月10日 (日) 12時19分46秒 JST