問題関心 |
最近、面白そうな博物館が増えてきています。例えば、北海道の「旭山動物園」はこれまでにない様々な取り組みで人々の興味を引き、メディアでもよく取り上げられています。
この「旭山動物園」以外にも、新しい取り組みによって多くの人が楽しめる博物館が増えているのです。
最近の特色ある博物館として、大堀(2004)は以下の八つのものものを挙げています。
@参加・体験型博物館
→資料を「見る」だけでなく、いろいろなものを「触る」「動かす」「試す」ことができる博物館
A地域指向型博物館
→その地域の課題を中心に扱う博物館
B対話型博物館
→利用者と職員(学芸員やボランティアなど)の対話を重視する博物館
C教育重視経営博物館
→利用者が継続的に学べるような教育プログラムシステムを構築し、実施する博物館
D個人記念館
→著名人を育んだ地域が、その地域のために観光の目玉として展開する博物館
E企業博物館
→企業が自らの原点を見直し、存在意義を示し、文化的イメージアップを図るために展開する博物館
FPR施設・ショールーム
→企業の製品の文化性をアピールするための博物館
G中核的文化施設=コアミュージアム
→「村(町)おこし」の地域開発として、そのコンセプトを具体的に示す博物館
Hエコミュージアム
→行政と地域が協力し、自然や文化遺産を守り、育み、展示することで、その地域の発展を目指す博物館
このように、かつてはあま見られなかった様々な博物館が生まれています。「かつて博物館は、ともすると、「モノ」に関する知識・情報を伝える場、あるいは知識・情報を獲得する場と考えられがちであった(大堀,2004)」ようですが、「これからの博物館には、変化の激しい社会に的確に対応し、地域における生涯学習推進のための中核的な拠点としての機能と共に、地域文化の創造・継承・発展に寄与することや、さまざまな情報を発信する機能を高めていくことが強く求められ、そのような役割が期待されている(同著)」のです。
このような新しい博物館についてもっと知りたい、もっと知ってもらいたい、というのが、このHPの関心の中心です。
そこで、このHPでは、誰でも簡単に楽しく博物館について知ることができるように、上記のような新しい博物館を「遊べる博物館」「参加できる博物館」「つながる博物館」の三つに分けて紹介しています。ゆっくりと楽しんでください。
《参考文献》
鈴木眞理編集 2004 博物館学シリーズ1『改訂博物館概論』樹村房
大堀哲 2004 第1章 博物館とはなにか 鈴木眞理編 2004 博物館学シリーズ1『改訂博物館概論』樹村房
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