博物館と博物館がつながるといっても,いったいどんな風につながっているのでしょうか。
まず,最近では地域博物館等で働く学芸員が人的ネットワークを作り,日頃から情報を交換したり,お互いに批判し合うことが求められています。このような連携の結果,共同展示や共同の資料調査が行われ始めています。共同開催の特別展の例として,1994年に行われた「江戸四宿」展が挙げられます。この特別展は足立区立郷土博物館,板橋区立郷土資料館,品川区立品川歴史館,新宿区立新宿区歴史博物館の四館合同企画で実施されました(児玉1994)。
こういった複数の博物館による合同の展示は,一つの博物館では困難なテーマを共同で実施でき,より広範囲な広報活動が展開できるといった利点があり,博物館の可能性を大きく広げるものとなっています(柘植
2004)。 |

地域博物館の共同開催展・「江戸四宿」展(柘植 2004) |