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はじめに
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解説記事
博物館と学校とのつながりについての基本的な考え方は「はじめに」の「学校教育との連携」のなかで紹介しました。
さて,ここで応用編として紹介したいのは,「横浜市立間門小学校附属海水水族館-まかどシーマリンパーク-」です。なんとこの水族館は公立の小学校が所有している水族館なのです。まさに学校と博物館の連携の最終形態といえるものです。
〈誕生秘話から現在に至るまで〉
かつて間門小学校は魚のたくさんいる海の近くにあったのですが,臨海工業地帯の埋め立て計画によって,その海が埋め立てられてしまうことになりました。
そこで,子どもたちと海とのふれあいを残すために,小学校の卒業生や保護者,地元の漁師たちやボランティアクラブの人々など,地域の人々と学校の先生の協力によって,学校の中に海水水族館を作り,維持していくことになったのです。水族館は昭和33年に誕生し,一時の休館(昭和47年−50年)を経て昭和51年に再開館し,平成17年に浄化設備の改修工事が終わり,平成18年に再び新しくなり,現在に至っています。
〈特色〉
@タッチングプールがあり,子どもたちが直接海の生き物に触れ,体験を通して生物について学ぶことができます。
A子どもたちが作成した,海の生き物に関する説明が壁に張ってあり,学校教育と博物館教育の連携がうまく取れていることがわかります。
Bかつて子どもたちの人気者だったアカウミガメが死んでしまった際に,それを剥製にしました。それが今でも展示してあります。現在の水族館や動物園は,死んでしまった動物を展示することはほとんどありません。しかしながら,この水族館では死んでしまった生き物を展示することで,生き物の「死」についても,子どもたちが肌で感じることができるようになっています。
C天然記念物であるミヤタナゴの飼育もしており,珍しい生き物についても直接目で見て学ぶことができます。
Dサメやエイを飼育する水槽や壁水槽もあり,小学校附属の水族館とは思えないほど充実した設備が整っています。平成14年にはサメの赤ちゃんも誕生したようで,子どもたちが生き物の「生」についても学ぶことができます。
Fタッチングプールを利用し,他の小学校(山口県油田小学校)や他の水族館(なぎさ水族館)と交流し,互いに学びあう活動が生まれています。
〈参考サイト〉
横浜市間門小学校付属水族館〜まかどシーマリンパーク〜
http://www.edu.city.yokohama.jp/sch/es/makado
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