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国立民族学博物館
この博物館は、大学共同利用機関という研究所の中の施設です。この研究所が持っている博物館、という位置付けです。“みんぱく”と言う愛称で呼ばれています。関西にあるため、東京圏の人はなかなか行きづらいかもしれませんが、とても魅力のあふれた博物館です。
東京で有名な、東京国立博物館、国立科学博物館などが、いろいろなテーマを出して展示をしているのとは異なり、その名の通り、「民族学」を中心にすえている、日本では珍しい博物館です。みんぱくの研究者がこれまで世界各地で調査研究をおこなうなかで収集してきた、諸民族の標本資料、映像・音響資料などが公開されています。これらの展示によって、色々な民族の生活や考えかたをよりよく理解することが出来る博物館です。
この博物館では、まず常設展で、地域展示と通文化展示を行っています。しかも、その展示スペースが広い!!面積は、約9,000uもあり、順路通り(博物館の指定する動線通り)に歩いた場合、約5kmにもなるそうです。そのため、全部見るのに、2時間近くかかってしまいます。どこかに集中して見てしまうと、もっと時間がかかってしまいます。
また、展示物は、常設展で約12,000点で、所蔵している標本資料は255,575点(2005年4月時点)もあるそうです。しかも、すべての展示品が、先程も書いたように、研究者が直接収集してきたものなので、見学に行った人は、“ほんもの”感を味わえます。
地域展示、通文化展示ともに、展示物がいろいろなコーナーに分かれている作りになっています。世界の人びとの暮らしがよくわかるような衣食住などの生活用品を中心とした展示になっているので、みんぱくに一日いるだけで、世界旅行をしたような気分になれるかもしれません。
この博物館でも、学校での学習にも利用できるような、ワークシートが用意されています。(※博物館での配布はされておらず、インターネットでのダウンロードが必要)その内容も、国語、算数、理科、社会、音楽と、いろいろな教科に対応できるようになっています。実際にみんぱくに行く時には、一緒にワークシートも持っていってみましょう。きっと、より深く楽しめるはずです。
また、「みんぱっく」と言うものもあります。これは、世界各国、地域の民族衣装や生活の道具などと、それらにまつわる情報や解説がパックされているかばんです。この名前の由来は、もちろん“みんぱく”という博物館の愛称と、Meet、Image、Nextという3つの語が掛け合わされたものです。小学校、中学校、高校に貸し出してくれるそうです。例えば,『アンデスの玉手箱‐ペルー南高地の祭りと生活』という,とても人気なみんぱっくには,アンデスの伝統的な服装・装飾品や楽器、ジャガイモやとうもろこしといったアンデス原産の野菜などが入っています。このみんぱっくを利用した学習が,様々な学校で行なわれています。

●所在地
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1
●開館時間
午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
●休館日
毎週水曜日(※ただし、水曜日が祝日の場合は翌日が休館日)
年末年始(12月28日から1月4日まで)
毎年2月の第3月曜日から金曜日までの5日間、資料等の保守点検のため、休館。
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