『導入』

目次

1導入 〜国語教育の定義〜

2国語教育の現状と課題

 

 

 

1導入 〜国語教育の定義〜

このサイトでは、「これからの国語教育」と題し、国語教育の現状と課題を分析し、国語教育に関する取り組みや現象について紹介する。

 

ここで対象とする国語教育とは、国語力を育成する教育と定義する。そして、ここでの国語力は文化庁の文化審議会国語分科会の報告をもとに、@考える力、感じる力、想像する力、表す力から成る、言語を中心とした情報を処理・操作する領域とA考える力や表す力を支える国語知識や教養の領域の2領域から成るとする。これを踏まえ、現在の国語教育に関する取り組みを紹介する。

 

*国語力の要素

要素

 

考える力

分析力、論理構築力などを含む、論理的思考力

感じる力

相手の気持ちや文学作品の内容・表現を感じ取る力

想像する力

経験していない事柄や現実には起こらないことがらをイメージする力

表す力

考え、感じたことを発言や文章として相手に展開する力

 

*国語力の領域と例

領域

@言語を中心とした情報を処理・操作する領域

論理的思考力、読解力、表現力

A国語知識の領域

語彙力、文法、表記に関する知識など、

 

 

 

 

 

 

2国語教育の現状と課題

 文化審議会国語分科会の報告によると国語の役割は個人と社会の2領域に大きく分けられ、@個人の領域では、知的活動の基盤、感性・情緒等の基盤、コミュニケーション能力の基盤の役割があり、A社会の領域では、文化の基盤、社会生活を支えるコミュニケーション力の基盤としての役割をもつ。

 

これらの領域で、日本の国語教育が直面している課題としては、個人の領域では、読書離れや語彙力の低下、言葉遣いの乱れなどの現象があり、社会の領域では、文化の保護、情報化、国際化などの現象がある。我々は、情報化などの日本の社会的現状を考慮しつつ、前者の個人の領域に関する国語に焦点を当てて考察する。

 

*国語の役割

 

役割

課題

個人

知的活動、感性・情緒、コミュニケーション能力の基盤

読書離れ、語彙力の低下、言葉使いの乱れ

社会

文化、社会を支えるコミュニケーションの基盤

文化の保護、情報化、国際化

 

 このサイトでは、情報化の進展による新しい活字の出現、小中学生の読解力の低下に影響するとされている読書離れ、また、大学生の国語力低下への対策としてのリメディアル教育,そして、海外の国語教育の例としてフィンランドメソッドを具体事例として扱う。

*参考

・文化庁HP http://www.bunka.go.jp/

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