学校外、地域による教育 
 
〜根津児童館を訪問して〜    


 かつては親族や近隣住民から得られていた支援が得られない、また知恵を授かることが少ない、という「育児の孤立」。

 これに関連して、地域における子育て支援として実際にどのような支援が行なわれているのかを知るべく、子育て支援を行なっている児童館を訪問した。
 まずは児童館の持つ理念、そして今回取材させていただいた根津児童館で行われているプログラムについて見ていく。


児童館の役割、理念


 子どもたちに安全な遊び場の提供することが第一の役割である。

 児童館という場を利用した遊びを通して、児童の社会性・創造性・自主性を育んでいく。さらに、現実に実現できるかどうかは別にして、児童が成長していく中で地域アイデンティティを形成することが、児童館の最終目的・理念である。
 こうした地域アイデンティティの形成は、町の活性化につながる。

 地域アイデンティティの形成とは、子どもたちが根津という環境の中で育っていく、暮らしていく術を身に付け、自分のふるさとは根津であるという意識を持つことである。そのためには、根津での良い思い出を増やすことが必要であろう。良い思い出を増やすという部分に児童館の果たす役割は大きい。

 また、町(大人の結びつき)と子どもを結び付けていく一役を担う。子育てを終え、子どもとの関係が薄れた住民と子どもたちとのつながりを作ることは、地域ぐるみの子育ての実現につながっていくはずである。

 地域アイデンティティの形成という点で、0歳から18歳まで一貫性をもったプログラムを用意している。



プログラムの紹介 


 乳幼児向けの例
  

幼児タイム ホールの一部を幼児専用スペースに
0歳あつまれ! 身長・体重・手形などをカードに記入(成長記録)、親子体操
幼児クラブ 季節行事、遠足、工作、集団遊び
親子リトミック リトミック体操の講座
ちびっこひろば 体操・手遊び・読み聞かせ
ランチタイム みんなでお弁当を食べる


 小学生以上向けの例

  碁、ゲーム、おはなし会、集団遊び
  児童館という場所を利用した集団活動が主